琉球道中記>本部町編
春近き日差しに心躍る旅
西暦二〇〇四年(平成十六年)二月十日、前回の名護黄門の旅から十一日後、急遽名護黄門の本部町行脚がその日に決まった。今日の今日ということもあり、参加者はRyuとうおちゃんだけだ。なぜにここまで急に実行になったかというと、実はこの日は10日ぶりの太陽が見れた日だったのだ。前回の名護黄門の翌日を最後に、沖縄は曇りか雨の天気で、2月1日から9日までの日照時間がわずか3時間しかなかったのだ。そこでやっと太陽に出会えたことで喜びが爆発し、隠居しているどころではないと旅に出たのであった。といっても午後から思い立ったので今回は名護の隣の本部町へと2人は出かけることにした。
![]() 久々の晴れに心が躍る! |
![]() 瀬底大橋 |
![]() サトウキビの収穫 |
![]() 伊江島に思いを馳せるRyu |
本部町は美ら海水族館や日本一早い桜の開花、みかん、カフェ街道などで知られる。しかし今回はお散歩チックな短時間の旅であるので、これもまたRyuの思いつきで瀬底島へ渡ることにした。島といっても、今では本当から橋がかかっており、車で気軽に行くことができる。瀬底ビーチは美しく遠浅で魚も見れるので、夏休みになると海水浴客で賑わう。最近は静かなビーチに行くことが多かったので、瀬底島へは足が遠のいていたが、オフシーズンということで久々に様子を見てみようと思ったのだった。
やがて、瀬底大橋に到着しそのまま2人は渡った。橋からの海の眺めは晴れているときは見事なのでおすすめだ。この橋のすぐ近くには本部港があり、フェリーはこの橋の下を通っていく。Ryuも沖縄に移り住むことにしてはじめて上陸したのがこの港である。橋の下を船が通るので、橋の上から釣りをしてはいけないという看板が張ってあるにもかかわらず、橋の上には楽しそうに釣りを楽しむ人々やファミリーもいた。この天気だし気持ちはわかるが、ファミリーの親御さんたちは、子供にあの看板の前でどういう風に言い訳しているのかとふと気になったRyuであった。
この時期はサトウキビ狩りのシーズンだ。瀬底島も例外ではなく、道中ではキビ狩りに勤しむ人々やサトウキビの束が見られた。この時期ならではの島の風景を楽しみつつ、瀬底ビーチへと向かった。
瀬底ビーチは夏場は本当に賑わう。そのためか、無料ビーチの手前の駐車場に、呼び込みの壮年男性が夏場に出現し、その呼び込みにつられて駐車場に入ると駐車場台として1,000円とられ、さらにパラソル持ち込み禁止の有料ビーチへと案内されるという話があるので、無料で楽しみたい方は注意されたし。以上余談である。
程なくしてビーチの入口に到着した。伊江島が正面に見え、美しい海が広がっていた。さすがに呼び込み男性はこの時期はいなかったが、晴れを待ちわびていた観光客の人々は思った以上に多く、浜を満足げに散策していた。名護黄門一行も(といっても今回は二人だが)浜を散策し、太陽のありがたさと自然の美しさをかみ締めるのであった。
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